2022.01.18
芋焼酎のルーツをたどる
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焼酎の歴史って、一体どんなものなんだろう?そんな疑問に答えるべく、こまちちゃんが調べてみました。
こんにちは。今日は焼酎の歴史を紐解いてみて、美味しい芋焼酎のルーツを辿ってみましょう。
焼酎のことが詳しくなって、誰かに話してみたくなるかも!
意外と知らないことも多いと思いますので、一緒にルーツを辿りましょう。
焼酎って、一体いつからあるのでしょう?
もっとも古い記録だと、天文15年(1546年)まで遡るみたいです!
この年にポルトガルの貿易商人ジョルジョ・アルバレスが鹿児島県の指宿市山川に半年間滞在し、見聞・体験したことをポルトガル語の書簡にまとめ、イエズス会の宣教師フランシスコ・ザビエルに報告したみたいです。このなかに、飲み物として「米から作るオラーカ(orraqu)」との記述があり、オラーカとは蒸留酒を意味することから、「米から作るオラーカ」とは米焼酎を指していることがわかります。なんと476年前!焼酎は約500年の歴史があるんですね。
余談になりますが、ザビエルはこの3年後の天文18年(1549年)に、キリスト教布教のため薩摩に上陸しています。
焼酎っていつから「焼酎」って言われるようになったのでしょう?
大口酒造がある伊佐市には、永世4年(1507年)に建立された、国の重要文化財である郡山八幡神社があります。
この社殿は、琉球の影響を強く受けた独特の様式を持ち、鹿児島県下でも古い建物みたいです。この頃すでに伊佐地域は琉球と文化的交流のあった証ですね。
昭和29年(1954年)に社殿の解体修理が行われ、貴重な落書きが発見されました。(挿絵参照)内容は「永禄二歳八月十一日 作次郎 鶴田助太郎、この神社の主は大変なケチで焼酎を一度も飲ませてくれなかった。なんとも迷惑なことだ」とのこと、永禄二歳とは1559年であり、この「焼酎」の文字が日本最古のものとなります。伊佐市が焼酎発祥の地と云われる由縁なんですね。
永禄2年当時サツマイモは薩摩に渡来しておらず、この時の焼酎は、米または雑穀を原料としたものと言われています。
大胆な仮説として、琉球との文化的交流が見られることから、琉球から運ばれた舶来の泡盛の可能性も・・・あるかも。
サツマイモって、薩摩(さつま)の名前が入っているけど、いつ日本へ入ってきたのでしょう?
サツマイモは中南米を原産とするヒルガオ科の作物であり、世界中で栽培されています。
薩摩で栽培された記録としては、元禄11年(1698年)に種子島久基が琉球より取り寄せ種子島に植えたのが最初となります。
宝永2年(1705年)には、前田利右衛門が琉球から指宿市山川へ持ち込んだことが薩摩全域で栽培される契機となりました。
鹿児島では今でもサツマイモをカライモ(唐芋)と呼んでいますが、外国から来た芋と云う意味なんでしょう。
そして薩摩藩で栽培されだしたサツマイモですが、芋焼酎が誕生するまでには、さらに年月を要しました。
芋焼酎の源流
薩摩に暗君なし!その中でも明君として名高い薩摩藩11代藩主 島津斉彬。この藩主の命令により芋焼酎は誕生しました。
藩主としての期間は、嘉永4年(1851年)~安政5年(1858年)の幕末期を含むわずか7年だったんです。斉彬は、諸外国の情勢に明るく、外国から国を守るため武器の製造や軍艦の建造を積極的に行いました。そのなかで、火薬に必要なアルコールを造るためにサツマイモを原料としたんです。
このサツマイモを原料としたアルコール造りが、芋焼酎の源流となります。
焼酎造りが産業になったのはいつ頃でしょう?
実は最近のことで、日本が近代化を推し進めている明治時代の真っ最中になります。焼酎杜氏が誕生したのもこの時代。
明治政府による富国強兵に基づき税収の強化が図られることになり、なかでも酒造りが目をつけられました。それだけ庶民の消費が大きかったのでしょうか。そして長年続いていた自家醸造が明治32年に禁止され、焼酎造りは酒造業者だけが造ることになったようです。ちなみに明治42年(1909年)には鹿児島県内に酒造業者が3,000軒ほどあったようです。
明治の後期において、国税に占める酒税の割合は3割を超え、地租(土地に課されることになった租税)を上回る第1位の税収だった時期もあったようです。
※国税庁「明治前期の酒税」より引用
焼酎の歴史、いかがでしたか?私もとっても勉強になりました。
昔から焼酎は庶民に親しまれて飲まれていたんですね。
芋焼酎が鹿児島に根付いて300年ちょっと、その歴史の間に芋焼酎の改良なども進んできました。次回はその辺りも詳しく調べてみようと思います。
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