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2022.05.02

黒伊佐錦ってどうやってできているんだろう? 第3話(全3話)蒸留、瓶詰めの話。

こまちちゃん

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黒伊佐錦ってどうやってできているんだろう?  第3話(全3話)蒸留、瓶詰めの話。
大口酒造第二蒸留所

こんにちは。前回第2話では、製造工程のうち『仕込み』の話をご紹介しました。

今回は、【蒸留】、そして瓶詰めについてご紹介いたします。蒸留いついては、2月に〈『本格焼酎』の蒸留の不思議〉をお届けしましたが、今回は〈くろいさ〉の蒸留についてお届けいたします。

〈黒伊佐錦ってどうやってできているんだろう?〉は今回が最終話となります。是非最後までご覧ください。

単式蒸留器による蒸留

大口酒造では、冒頭の写真にある通り10基の単式蒸留器を使用して本格焼酎を造っています。

発酵の終わった二次モロミをこの単式蒸留器で蒸留し、モロミの中のアルコール分や、旨味とコクを取り出します。ここで取り出した原酒のアルコール度数は38%前後。蒸留器の構造や操作によって酒質が大きく左右されるため、常にスタッフが管理し、絶えず圧力を調整しながら蒸留していきます。

蒸留が終了したら原酒のアルコール度数や数量、品温、各種歩合を測定、記録します。その後、濾過器に通され、余分な油性成分が取り除かれていきます。

貯蔵・瓶詰め

蒸留した後は、味にまるみを持たせ、香りを整えるために、タンクに貯蔵します。貯蔵期間はタンクの材質や容量、季節(外気温)によって異なり、ゆっくりと貯蔵することで熟成され、芳醇な味わいが生まれます。原酒は毎回、味やコク、香りが微妙に異なるため、品質を均一にするために熟成具合に合わせてブレンドします。さらに、良質の地下水を加えてアルコール度数を調整していくのです。

最後に、洗浄した容器に充填し、人の目で異物混入や汚れ、内容量を確認し、キャップの締まり具合などの品質チェックを受けて、晴れて〈黒伊佐錦〉として出荷されていきます。

〈黒伊佐錦〉の製造工程(蒸留・瓶詰め)のお話、いかがでしたか?

〈黒伊佐錦〉は、ぶれない焼酎とよく言われます。原料にこだわるのはもちろん、発酵や熟成タンクの温度などの徹底した管理、そして最後は職人の「五感」が欠かせません。

モロミや麹は香りをかぎ、そして目で見る。耳で聞く。口に含む。毎日の観察の蓄積がとても大事なのです。焼酎造りが機械化されても、人の手があってこそ、〈黒伊佐錦〉たる理由だと思いました。

この記事を書いた人

こまちちゃん

お店唯一のアルバイト。とにかく元気で、良く食べ、良く飲み、焼酎のソーダ割が大好物。お店の料理を自宅で再現するのが趣味の完全自炊派。

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